2010年5月9日日曜日

「公共」とは・・・

ある先生が講義で話していたことで、思うところあったのでここに記しておきます。
その先生がオランダに住んでらっしゃったときのこと。オランダでは、日本とはかなりシステムが違う。美術館や博物館は、入館する都度、料金を払うのではなく。4〜5000円で年間パスポートのようなものを購入すれば、いくらでも出入り自由だそうだ。この話しには、まぁ、納得はいく。美術館や博物館は有料であると私たちは当たり前に思っているし、こちらのシステムの方が、頻繁に利用しそうだ。
だが驚いたのはもうひとつの話。
なんと公立の図書館までも、この年間パスポート制だという。つまり、小額であっても、有料であるということだ。日本では、図書館はタダで入れるというのが普通だ。この制度は一見おかしい。
公立の図書館、つまり公共のサービスが有料なのである。日本では、公共のサービス=無料で受けられるサービスである。有料の公共サービスと無料の公共サービス。言葉だけで考えるなら、無料のほうが公共性のあるように思えるが、実情は違うそうだ。有料のオランダの図書館は、無料の日本の図書館よりも遥かに利用者が多いという。
お金を払うことによって、「利用しなけりゃもったいない」という心理が生まれるのか。お金を払うことによって、運営の一翼を担う気分が醸成されるのか。
いずれにせよ、ただ無料というだけでは、公共とは言えないのだ。有料のサービスの方が、結果として、より公共性を帯びている。
小さな政府への脱皮、福祉国家理念の揺らぎ・・・公共って、一体なんなのか。もう一度考え直すべきときなのではないか。

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